親よりも友だちの世界のルールを優先させることが子どもの本性

 橘玲氏の、「言ってはいけない」という本を読みました。遺伝、見た目、教育に関わる様々なテーマで不愉快な現実について、国内外の文献から考察を加えたものでした。興味深いテーマがたくさんありましたが、そのうちのひとつです。

 ジュディス・リッチ・ハリス 1938年生まれのアメリカの心理学者。親は子の発達にとって最も重要な要因であるという信念を批判し、それらを否定する証拠を提示した『子育ての大誤解』(早川書房、2000年/ 上下、ハヤカワ文庫、2017年)の著者である。ウィキペディアより

 以下、橘氏の「言ってはいけない」から引用です。
 
 ハリスは、授乳期を終えた子どもは親の世話がなくてもあらかじめ生きていけるようプログラムされているはずだと考えた。もちろん、二歳や三歳の子どもが自分の力だけで生きていけるはずはない。

 しかし親が新しく生まれた下の子の世話をしなければならないのなら、誰かがそれを補わなければならない。旧石器時代の人々は部族(拡大家族)の集落で暮らしており、それができるのは兄か姉か、年上のいとこたちしかいない。

 女の子はお人形遊びが好きなのは世界共通だが、人形は赤ちゃんの代替で、幼い弟妹の世話をするのが楽しいのだとハリスは考えた。男の子もお人形遊びはしないが、弟妹をかわいがるのは同じだ。

 世話をされる二歳、三歳児も親以外の大人は怖がるものの、年上の子どもにはすぐになつく。彼らが親に代わって自分の世話をしてくれる(そういうプログラムを持っている)のを本能で知っているのだ。

 進化適応環境では子どもたちは男女に分かれて年齢の近いグループを作り、年上の子が年下のこどもの面倒を見ることで親の肩代わりをする。この「友達の世界」がこどもにとっての全てだ。

 子どもは友達集団の中でグループの掟に従いつつキャラクターを決めて自分を目立たせるという複雑なゲームをしている。子どもの人格は遺伝的な要素を土台として友達関係の中で作られているのだ。親よりも友だちの世界のルールを優先させることが子どもの本性だ。

 ハリスの集団社会化論は発達心理学に大きな影響を与えましたが、親の子育ての影響力は限定的という彼女の持論は大論争を巻き起こしました。親は無力なのか?いや、彼女は親が与える環境(友だち関係)が子どもの人生に決定的な影響力を与えると述べています。

 知的能力を伸ばすなら、知的能力が高い子どもたちが集まる学校に入れる。しかし、そこでどのような友達関係を結び、どのような役割を演じるかに親が介入はできない。(引用終わり)

 うーん、深い考察です。女の子のお人形遊びにそんな本能が隠されていたとは。私もさんざんリカちゃんで遊んだなあ。自分の子供時代を思い出しても、友達の世界が全てだったような気がします。その当時はね。いじめで自殺などの痛ましい事件が起きるのも、友達の世界が子どもの世界の全てだからでしょう。

 なんかすごく難しいことを言っているけど、当たり前だよなあ。子どもの友人関係まで親が口出して支配できる訳ないもの。たまに口出す親もいますが、それは過干渉と一般的には言われています。

 でも私は、子どもの、知的能力・身体能力・情緒面・価値観の形成などで親が出来ることは山のようにある気がします。

過去記事ですが、子どもの学力を向上させ才能を伸ばす7つの方法
https://nanten505.at.webry.info/202006/article_1.html

言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書) - 橘 玲
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