私たちの遺伝子に刻まれた虐待の素養

 熱湯をかけられて放置され、殺されてしまった3歳の男の子のニュースを見て、胸が痛みますが、その前に脳科学の本で、新しくリーダーになったオスが古いリーダーのオスの子を全て殺す、という記事を読んだ後だったので、繰り返される虐待のやるせなさをひしひしと感じました。

 一夫多妻制の群れ、インドのサル、マウンテンゴリラやライオン、マウスなど、様々な哺乳類に見られる現象だそうです。赤子がいなくなることでメスの授乳を中止させ、自分の子どもを早く作れるようにすることが目的ではないか、と書かれていました。当然自分の子どもは子殺しなどせず、子育てに協力します。

 前夫の子の虐待に抵抗しない、また一緒になって虐待する母の事例もヒトでもしばしば見られます。 子殺しの衝動に駆られたオスの存在がある場合、メスが前夫の子を守ろうとすると自分がけがをする。メスはリスクを避けることが最善の策。子殺しをしたオスと交尾することで子どもを得られればよいのです。

 この事件の義理父にあたる男性が、授乳を中止させる目的で虐待をしていたわけではないでしょう。そもそも授乳していたか?不明ですし。衝動的に虐待をしてしまっていたのでしょう。実母も一緒に虐待をしていたのかも不明ですが、市がネグレクトの判断をしていたということは放置だったのでしょう。遺伝子の根深さを感じます。

 動物の群れの中では、子どもの祖母にあたるおばあさんが、子殺しをするオスに反撃して子供を取り返そうとするケースがあるそうです。祖母はもう繁殖しないため、けがをしても群れへの不利益が少ないからということです。子どもを「群れ」で育てるのは理にかなっているのですね。人間の場合、「群れ」は多世代家族でしょうが、核家族の場合、難しいですね。児童相談所などの公的機関の整備、単なるマンパワーの問題だけではないのでしょう。

ここまでわかった!  脳とこころ (こころの科学増刊) - 加藤 忠史
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関連記事がないので、みなさんに知っておいてほしいこの記事にします。
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